CHART-DATE : (2000/10)
作品
完璧嵐
… パーフェクトストーム

(監督:ウォルフ玩具・ペーターゼン)


お話

 ビッグウェンズでぃ


お話

 ペーターゼンお得意の(?)武骨な男たちがいかにして、その大災害に出逢い、困難に立ち向かっていったという話である。

 彼らがなぜ海に出なければならなかったのかというのを丹念に描きだすことで、後半の大嵐に挑まざるを得ない状況を現実味のあるものにしている。結局、彼らは戦いに負けたわけだが、それが無念となるような描き方ではなく、あくまでも男達は賭けに出てそして破れたという“勝負”を基調にしているので、あまり悲劇色はない。いや、もちろん悲劇ではあるのだけれど、ある種の潔さが救いとなっている。

 なんつって、ホントのところ、始めから助かるほうがおかしい状況なのであって、「そりゃムチャだろ」と突っ込みいれながら見てたのだ。ほかに進路はなかったのか。ボロ船で突進するのは無理なのではないのか。責任は誰が持つのか。所詮は犬死になることは必至。だから登場人物に感情移入することもなく、ゆえにあまり悲しくもなかったわけ(我ながらひどいとは思うけれど)。

 SFXはさすがにすごくて、大波のリアリティーはCG恐るべしと唸らされる。しかし、その主役もクライマックス一発ネタで、あとはこれといって印象がない。所詮はディザスター映画の最大の欠点である『でっかいのがドカンときて、それ以外の部分はちんまい人間ドラマを積み重ねるしかない』というパターンから抜け出せなかった。


お話
  1.  ヨットの3人。状況判断甘過ぎ。大迷惑。
  2.  カジキマグロの、いかにもアニマトロニクス然とした動きがちょっと変。
  3.  2隻のタンカー。あんなに波に揉まれまくっていたのに、その結末は1ミリも描かれず。すごく気になる。

お話
★★ ☆☆☆

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