( 監督:ハワード・ドウィッチ)
ファームじゃないよ、フェームだよ。
いろいろなハンパ者の寄せ集め選手が、いろいろな壁にぶちあたりながらも次第にチームとしてまとまっていき勝利していくという、ありがちなスポーツ映画なのである。定番の定食なのだから大失敗はないが、それ以上のものを期待してもしょうがない。
まさにこの手の映画の文法そのままで作られているので、その流れに身を委ねられれば十分に楽しめるのだろうが、手痛い負け、チームメイトの諍い、和解、主人公の恋模様、一皮むけた快進撃、そして… という冒頭からラストまであまりにもお約束的なストーリー進行に、観ていてちょっと冷めてしまったところはある。本当そんな見方したくなかったのだけど。
そんなわけだから別にとりたててどうこういうこともないのだ。ただそこまで定番的にやるのだったら、ラストでは登場人物それぞれに幸せな結末をつけてあげるべきだとも思う次第である。だってあのままじゃあまりにもやり逃げの使い捨て的な後味しか残らないから。