CHART-DATE : (2001/02)
作品
花言葉は復讐
… 弟切草

(監督:下山天)


お話

 僕はコーラー、君マッパー


お話

 ゲーム由来故の作風ということなのだろう。映像の遊びはわかるが、いかんせん話がつらい。舞台が人里離れた無人の館という設定に振り回され過ぎている。いや、設定というよりもゲームのシナリオにというべきだろうか。
 とにかく話の前半分は館内の探索に終始しすぎ。しかも探索する中で話が展開すればいいのにそれもなく、ただたんにどこにどんな部屋があってどういう配置でというゲームのマッピング行為そのもの。まったくみていて退屈この上なし。
 でこんな調子なので、後半もそこそこ話しは転がり出すが、とはいうものの話を進めていく上での謎が、実は謎でも何でもなく、主人公二人に決定的な危機的状況もないため「二人がなにをしなければならないのか」という話を転がしていくためのモティベーションがない。推進力が感じられないのである。映像としてのガジェットとしててのパーツの怖さはないわけではないが話としては全然怖くもなく「結局だからなんなんだよ」という気分は変わらない。だからクライマックスのカタストロフも唐突で強引に感じてしまうのだ。

 マルチエンディングを映画でどう見せるかのいうゲームを映画に置き換える方法論として、作中でゲームを持ち出すメタ的方法はゲームを逆手にとった方法でなるほどと思ったが、しかしそのバージョンの違いはあまり感じられないのであった。
 それにしてもここまでゲームの映画化であるということを意識する必要もないよなぁ、と。


お話

 その恐怖演出において、あからさまにキャリーを意識しまくっているのがわかってやや興ざめ。


お話
☆☆☆☆

ページトップにもどる