CHART-DATE : (2003/05)
作品
的士:参
… Taxi3

(監督:ジェラール・クラウジック)


お話

 あいかわらず確信犯的ジャップネタですかい!


お話

 さすがに3作目ともなるとネタも息切れしはじめたのか。
 定食的味わいではあり、つまらなくはないんだけれど、スラップスティックカーアクションコメディとして、ノリノリで楽しめるという程には至らなかった。なんかテンションゲージが振り切れてないっていうか、どっか冷静に観ちゃうというか、これって要は、おねだりのインフレ現象なだけなんだろうけれど。所詮はバカ映画(ホメ言葉として)なわけで、どうこう考えずに、もっと破天荒におバカになってもいいんじゃないの? とは思うのだが。なんとなく冷めちゃってる自分がイヤだかも(まあ雪山が舞台だからか?)
 シリーズものの強みというか、登場人物のキャラ設定がしっかりと確立しているので、キャラにあわせて自然に話を展開していけばいいだけだし、実際そういう構成になってはいるんだけど、それだけじゃ映画としては及第点で、満足するためにはもうひと工夫必要だと思う。この場合、もう少し、ぶっ壊してほしかった(物をじゃなくて、話を)。

 バカ度。云い換えると、話のふくらみ度(云い換えてないか?)が少なかったのは、敵組織であるサンタクロース窃盗団が、思ったよりも矮小な組織だったということだろう。もっと巨大組織で、カスケード状態にドッカンドッカン事件が事件を呼び、エスカレートしていく。ってのがないんだよね。で、なんか事件も物語もショボくなっちゃうってことですよ。

 クライマックスのプジョーでゲレンデ大滑降も、なんとなく、ああそうでしたか的に収束しちゃったし、もっとこれでもか! というか、ここで全ておしまいでも本望! みたいな覚悟が弱い。なんか、隔靴掻痒というか、寸止め奉行というか、いききれないもどかしさが残るのであった。

 端々の小ネタ自体にはいろいろと味付けがされていて、「バッカだなぁ」みたいな小笑いはあったんだけれど、全体からすると少々不満は残るのであった。


お話
  1.  オープニングのあからさまなパロディ(?)には腰が抜けたよ。なにがしたかったんだよ、あんた!と心中つっこみ。もちろんいい意味で。
  2.  赤ちゃん騒動については、ホームドラマ。つーか、ハートウォーミング。っつーか、ヒューマンドラマ。つーかそういう系に逃げずに、バカ味外さないところは、ハリウッド的ではなくいいぞとは思った。でもだからといってそれが見所になるわけじゃあないし。
  3.  東洋美人のマッサージ。ベタねた。羨ましいけどさ。

お話
★★★ ☆☆

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