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八重山にマブイ落としに  …22

 終章   

 レンタカーを返すとその足で空港へ向う。日常に戻るときがきたのだ。

 5日前に飛行場に降り立った時は、まさかこんな旅になるとは思っても見なかった。照りつける暑さに体はすぐ馴染み、そして普段とは違う速度の時間にも馴染んだ。こんなにも八重山が自分の体に合っているとは思っても見なかった。
 もし、もっと若い、例えば学生の時に来ていたら、おそらく今のそうな生活は送っていなかっただろう。本気でそう思う。島に暮らす多くの人々が都会から“はまった”人であるのが、実感としてわかる。
 また来よう。また戻ってこよう。いろいろやり残したこともあるし、それ以上に、ただこの南の島でぼーっとしていたい。

 日々の生活ですり減ったココロをリハビリしてやりましょうねぇと旅立った今回の八重山旅は大成功だったのだが、実は、大失敗だったのかもしれない。
 ぽんすけは家族から「マブイ拾ってくるどころか、落としてきてるよ」と言われたそうだ。もちろんそれはまんまオレにもあてはまる。マブイは確かに島に落としてきてしまっている。
 でも、まあ、そういうものなのだ。


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