G式過剰



第6ステージ
『リーチと流行病とエコライフ』

 いよいよ99年7の月にリーチがかかった。いったい、なにが起こるのか興味津々といったところ。
 まあ、個人的見解はさておいて、この大予言。さすがに社会的浸透率も高く、仕事上でもなにかと話題となること多い。仕事でも商談の枕詞に使われることも少なくない。

「しかし、どうなんですかね。恐怖の大王」
「私はね、結構信じるほうなんですよ。そういう話」
「ほう」
「いやね、最近の社会の乱れをみると、もう終わりも近いんじゃないか。そう思えてしようがない」
「そうですねぇ… 確かにそうです」
「でしょう? ところで来月のコンペの件なんですけれどね…」

というわけで、地球が滅びようとも続こうとも、社会の歯車の中においては無力であるということだ。


 それはそれとして、風邪が流行っている。オレもまんまとやられてしまい、ゴホゴホやっている。なんたって今年の梅雨がいけない。カラ梅雨のドピーカンから一転して、気温低迷湿度100%の蒸し蒸し大行進。とてもじゃないが身体がついていかず、とうとうダウンしてしまったというわけだ。

「ゲホゲホ…」
「おや、風邪ですか」
「そうなんですよ、もう咳が止まらないわ、身体はだるいわ」
「大変ですね。風邪には特効薬がありませんからねぇ」
「まあ、自己管理ができてない自分も悪いんでしょうけれどね」
「お大事に… ところで明日の支出の件なんですけれどね…」

というわけで、病気をひいている者も健康な者も社会の歯車の中においては無力であるということだ。


 それはそれとして、先週末、磯釣りに行った(風邪っぴきなのになにをやっいぇるかな、オレ)。その釣果等々についてはまた別の機会に書くこともあるだろうが、ここで触れたいのは、当日みかけたカップルの話である。
 オレの愛車の隣にそいつらはいたのだった。延々エンジンかけっぱなしのままで、なにをやってるかと思えば、なんのことはない。ひたすらイチャついているのだった。人目もはばからずにいったいどういうこと? いや、イチャつくなとはいわない。アイドリングはやめろ。

というわけで、若い二人の前には社会も風紀もモラルも、そしてもちろんオレも無力であるということだ。

99年06月28日

G式過剰